扇子 久代 さん(40代・女性)

入会したときは鬱状態でした。お薬も三年以上飲んでいました。人和会に、またそこの先生方に救っていただいたように思っています。

私は生まれてきてはいけない子だ、とずっと思ってきました。子供の時に両親が離婚し、その後母の日記を読んでいる中で、自分がまだ母の胎内にいたとき、父が堕ろせと母に言っていたことを知ってしまい、生まれてきてはいけなかった、という意識が深く根付いていました。そうして成長していくなかで、自分が悲劇のヒロインとなって、否定的な意識がとても強くはびこりました。ところが、その意識で話をすると、人和会の先生は温かく聞いてはくれますが、それは自分で招いたものですよと言うので、最初はもうすごく反発がありました。自分で選んだことじゃない、と悶々としていました。
それが、お行で、また御先祖様への感謝を捧げるなかで、少しずつ分かるようになってきました。自分で選んだことだから自分で変えられるんだ、という気持ちの変化が、すごくすごく嬉しいです。自分を信じる力、素直になること、そして強くなること、もちろん時には落ちることもあるけれど、それでも手を差し伸べてくださる先生たちのお陰もあって落ち切らずにまた昇って、それで少し強くなって、という感じです。その成長の感じが、とても嬉しいのです。そのなかで、お行が自分を助けるのだと本当に分かりました。落ち切って苦しむのは自分、そうならないために、こつこつとお行して自分を鍛え、磨いていく。

確執のあった母との関係も大きく変わりました。恨みが溶けた感じで、これまでのことを洗いざらい伝えることが出来、それですごく和解できました。

「やっと家族になれたね」

母と一緒に、そう言い合っています。特別な能力がなくても、ただ生きて自分を信じられることが素晴らしいです。