木田 英夫 さん(60代・男性)
30年ほど前まで、好きなものだけを食べるような好き勝手をしておりまして、それで、いわゆる完全なメタボ状態でした。ところがあるとき、急に20キロほど痩せたんです。おかしいな、やせるということは、もっと食べなければ、そう思って、逆に無理に食べていたんです。ただあまりに体調がおかしくて、しばらくして病院に行ったら、えらく怒られてしまいまして。辛いという自覚はあり、やたら喉が渇いたりトイレに頻繁に行ったり。ただそれが糖尿病とは気付かなかったんです。だいぶ進行していた状態でした。
妻にも栄養指導をしてもらいながら食べ物も変わってきて、実は野菜が嫌いだったし、しかも果物も食べず、もう大好きなのは卵とかラーメンとかでしたが、本格的に何とかしなくてはと、やっと心を決めました。
入院時、糖尿食として最初に出てきたのは、もうニワトリのエサか、というようなもので(笑)、野菜中心、果物もでるし、こんなので腹が持つのか、働けるのか、という気持ちが先立ちました。退院後は油断してしまう方も多いそうですが、何よりも早く健康体になりたいという思いが強かったので、意志を出してしっかり食の管理をしました。糖尿となってしまって、それとお付き合いしなければ、としっかり身体と向き合えました。
しばらくは、一進一退でした。血糖値(グルコース)も最も高いときで600 mg/dL ほどもありましたが、食生活を管理して少しずつ下がってきました。もちろん自分の努力は必要でしたが、妻や子供たちに支えてもらってこそだったと思います。無理のない生活の中で良い結果になってきたのは、本当にありがたいことでした。それで、血糖値は高かったものの、200~300mg/dL を維持できていました。
そんな生活のなかで妻が先に人和会と出会い、安曇野の本部へ一緒に行ったのが最初です。行ってみたら、何か違うのです。鳥居をくぐったら、不思議とすごく感じるものがあり、自宅に戻ってきて支部へ行ってみることにしました。当初は、まあ、仕事もしているし支部へ通うなんて大変ではないか、と思っていて、行ったり行かなかったりでした。そのうち近くに新たに支部が出来て、そこから人和会の気癒棒とお行をするようになっていったら、糖尿が劇的に変化していきました。病院の先生からも「木田さん、何か運動をされていますか?」と聞かれ、思わずそれを伝えたりしたほどです。インスリンの単位も、2011年には18単位くらいでしたが、入会してしばらくたったら7割ほどになり、そして今では半分以下にまでなりました。血糖値もいつも200 mg/dLを下回っている状態になってきました! 今でも確かに薬に助けてもらってますけれど、でも自分の中で、自ら糖尿を治そう!と思えたのはそのころからです。「糖尿は治らない、一生のお付き合いで、良く付き合っていこう」、という心ではなく、もう薬を無くそう、と明確に自分でスイッチが入った感じでした。そのときは一人でひそかに決意したので、妻にも話さなかったのですが…。ある程度結果を出さないと(笑)。
心の変化が起きて、他力本願ではなく自ら変えていける、これが自分でも自信になるし、人和会のおかげです。
そして今、色々な変化があるなかで、人和会で繰り返し伝えられている魂を感じるということにとても共感しています。誰でも胸に秘めているものがいっぱいあると思うんですよ。特にこの年になれば。出さないものも多々ありましたが、魂と出会うことによって、何か楽になりました。そのときに、ああ、こんな心の重いものをいつまでも背負ったままではいられないな、と感じたんです。それからは、お行をしながら心身ともに良くなっていくということがとても分かったのです。体だけではなく、心も一緒に良くなることだと。例えば、ご先祖様への光明祭をすることも結局は自分自身ですることだし、ご先祖様に喜んでいただけるよう、自分で自分の魂を明るくさせてご先祖様の魂と一つになっていくことが感じられる、そうしたことにとても納得できています。「ああ、そうだな」と腑に落ちる感じです。自分自身の心から、本当にご先祖様が光明祭で法と繋がっていただきたい、と思えて、自分の魂が喜ぶのが感じられました。
よくここで言われることですが、自分自身の体は自分で作ったものではない、ずっと何代もご先祖様が継いできてくださってこそ今のこの体がある、だから大事にしようと、そんな気持ちがあります。ずっと自分自身をほったらかしにしてきて、その結果が病気となって表れましたが、それでは自分もご先祖様も喜べない、ここから先、しっかりと体を良くしていこう、健康な体になってご先祖様も法のご縁へと繋いでいこうと思っています。
自ら病気を治そうと思えたこと自体も、ご先祖様からのご加護かもしれません。ずっと守っていただいている、そういう思いがあります。それと自分が糖尿病と向き合う姿や、それを克服しようとする姿が、同じ病に苦しむ人々の希望になることを願っています。ありがとうございます。